不動産売却は一括査定にするべき?一括査定の注意点と活用方法を紹介!

2018.09.19投稿 不動産売却は一括査定にするべき?一括査定の注意点と活用方法を紹介!

執筆者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

中村裕介

不動産の売却で検索すると、必ず出てくるのが「一括査定サイト」です。

でもこの一括査定サイトって一体どういうものなのかよくわからないですよね。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • 不動産一括査定サイトって何?
  • 不動産一括査定サイトとはなぜ無料なの?
  • 不動産売却に一括査定サイトを利用するべき?
  • 一括査定サイトの使い方がわからない

この記事は、上記の疑問やお悩みをお持ちの方向けに、不動産売却における一括査定サイトのメリット・デメリットから活用方法までわかりやすく解説します。

この記事を読めば、不動産売却のために一括査定サイトを効率よく利用できます。

不動産を売却するなら一括査定を受けるべき理由

不動産を売却するためには、不動産業者の査定を受ける必要があります。なぜなら、自分だけでは、市場相場や物件状態などを踏まえた「適正な売却価格」を出せないからです。

正確な査定額を出すため、また信頼できる不動産業者選びのためには、複数の不動産業者へ査定を依頼する必要があります。

しかし、複数の不動産業者に査定の連絡をするのは手間と時間がかかります。

このような場合におすすめしたいのが不動産一括査定サイトを利用することです。

不動産一括査定サイトは、売却予定の物件の情報を入力するだけで、複数の不動産業者から一括で査定を受けることができる便利なサイトです。

不動産を一括査定に出すかどうかは、以下のポイントを参考にしてください。

▼特に一括査定が向いている人

  • すぐに不動産の価格相場を知りたい人
  • 不動産を売却するための多くの判断材料が欲しい人
  • 不動産営業の電話・メール対応が苦にならない人

▼一括査定はやめたほうがよい人

  • すでに信頼できる不動産業者がいる人
  • 都心・市街地から離れている物件の人
  • たくさんの情報があると判断に迷ってしまう人

ここからは、不動産売却で一括査定サイトを使う際のデメリットとメリットについて解説します。

不動産売却で一括査定サイトを使う3つのデメリット

不動産売却で一括査定サイトを使うデメリットは、主に以下の3つのポイントです。

  • 営業の電話が数多くかかってくる可能性がある
  • 査定価格=本当に売れる価格ではない
  • すべての不動産業者を比較したと錯覚してしまう

以下より、それぞれについて詳しく説明します。

営業の電話が数多くかかってくる可能性がある

一括査定サイトを利用する際、電話番号やメールアドレスを入力する必要があります。査定結果の連絡のために必要なので、連絡先の入力の入力は必須です。

一括査定依頼後に、営業の電話が数多くかかってくる可能性があります。

ただし、電話が殺到するケースは稀であり、あまりにしつこい場合は着信拒否などで対応できます。

査定価格=本当に売れる価格ではない

勘違いしやすいのですが、査定価格がそのまま実際に売却できる価格ではありません。

査定価格は、あくまで売却予定の不動産に対して不動産業者がつけた価格のひとつなのです。

また、一括査定サイトに登録している不動産業者は、他社と競争して売主から選ばれたいと考えています。

業者によっては、売主から選ばれるためだけに「他社の査定価格より高めの査定価格」を提示する可能性があります。

すべての不動産業者を比較したと錯覚してしまう

不動産一括査定サイトでは「登録されている不動産業者の数1,000社以上」といったように登録企業の数がアピールされています。

これによって「こんなに多くの会社が掲載されているサイトだから、私の不動産を取り扱えるすべての不動産業者を比較できた」と錯覚してしまう可能性があります。

一括査定サイトに掲載されている不動産業者は、地元のみで活動している中小企業も多いです。例えば、愛知の不動産は仲介できるけど東京の不動産は扱えない、といった不動産会社も「1社」としてカウントされています。

そのため、登録企業数はそれほど重視する必要はありません。

不動産売却で一括査定サイトを使う3つのメリット

不動産売却で一括査定サイトを使うメリットは、主に以下の3つのポイントです。

  • 自分の売却する物件の大体の相場価格がわかる
  • 複数の不動産業者に査定依頼する手間が省ける
  • 信頼できる仲介業者を選べる

以下より、それぞれについて詳しく説明します。

自分の売却する物件の大体の相場価格がわかる

不動産一括査定サイトを利用することで、複数の不動産業者から査定価格を受け取ることができます。

査定価格は不動産業者によって異なりますが、そこまで大きな違いが出るわけではありません。

複数の査定価格による平均価格が、自分の物件のおおよその相場価格だとわかります。

複数の不動産業者に査定依頼する手間が省ける

業者によって査定価格が異なるため、複数の不動産業者に依頼する必要があります。また、複数の業者から一括査定を受けることで、相場を把握することもできます。

しかし、複数の不動産会社に査定を依頼するにあたり、1社ずつ同じ内容の依頼をするのは手間と時間がかかります。

複数の企業に一括で査定依頼できるのが、一括査定サイトの最大のメリットです。

信頼できる仲介業者を選べる

不動産一括査定サイトのメリットは、査定価格を効率よく比較できるだけではありません。

一括査定依頼のあと、各業者から売主に対して査定結果の連絡があります。この時の不動産業者の対応も、ほかの業者と比較することができます。

不動産売却の成否は、不動産業者にかかっています。

一括査定サイトを利用することで、たくさんの業者の中から

を選ぶことができます。

次からは、一括査定サイトがどのような仕組みで運営されているかについて解説します。

一括査定サイトはなぜ無料?仕組みをわかりやすく解説

不動産一括査定サイトは、無料で複数の業者から査定価格を入手できます。

なぜ無料で利用できるのでしょうか。

サイト運営会社にとって、顧客はサイトの利用者(売主)だけではなく、サイトに登録している不動産業者も顧客だからです。

サイト登録料や不動産売却が成立した場合の成功報酬という形で、不動産業者はサイト運営会社に報酬を支払う仕組みになっています。(サイトによって報酬体系は異なります)

サイト運営会社はたくさんの人に利用してもらうために、悪徳業者の排除や利用しやすいサイト作りをするなど、サイトの質の向上に取り組んでいるのです。

一括査定サイトの利用の流れ(①〜⑧)

ここからは、一括査定サイトの利用の流れについて具体的に解説していきます。

一括査定サイトの利用の流れ・手順

  1. 一括査定サイトを選ぶ
  2. 依頼フォームから物件面積などの情報を入力
  3. 売却物件を取り扱い可能な不動産業者がリストアップされる
  4. 査定依頼する不動産業者を選んで机上査定を申し込む
  5. 各不動産業者から査定結果の連絡がある
  6. 3~5社に訪問査定の依頼をする
  7. 訪問査定の結果をもとに媒介契約を結ぶ
  8. 物件の売り出しがスタートする

特に④⑥⑦は、筆者のアドバイスを記載していますのでチェックしてくださいね。

①一括査定サイトを選ぶ

まずはインターネット上から不動産一括査定サイトを選びましょう。

サイトの選び方については記事後半で詳しく解説しています。

②依頼フォームから物件面積などの情報を入力

一括査定サイトのトップページにある依頼フォームから、物件の種別・住所・氏名・連絡先・物件の面積などの情報を入力します。

③売却物件を取り扱い可能な不動産業者がリストアップされる

フォームを入力後、売却物件を取り扱い可能な不動産業者が複数リストアップされます。

④査定依頼する不動産業者を選んで机上査定を申し込む

査定依頼する不動産業者を選んで机上査定を申し込みます。

多くの一括査定サイトでは、机上査定と訪問査定の選択肢がありますが、まずは机上査定を申し込みましょう。

なぜなら、最初から訪問査定を選んだ場合、机上価格の情報が集まらず、相場価格がつかめないデメリットがあるからです。

また、複数の業者が物件を訪問するため、その対応に手間がかかります。

したがって、最初は机上査定で申し込みすることをおすすめします。

⑤各不動産業者から査定結果の連絡がある

一括査定サイトに入力した情報が、登録されている各不動産業者に共有されます。

その後、取り扱い可能な業者からメールもしくは電話にて机上査定結果の連絡があります。

⑥3~5社に訪問査定の依頼をする

受け取った査定価格と不動産業者の対応をもとに訪問査定を依頼します。

生活リズムや都合を考え、訪問の対応をできるのであれば、多くの業者に訪問依頼をしても大丈夫です。

そこまで手間をかけたくない人でも、査定価格が適当かを判断するために最低3社には訪問査定を依頼しましょう。

(注:地域等条件によっては、対応可能な不動産会社が1~2社のケースもあります)

⑦訪問査定の結果をもとに媒介契約を結ぶ

訪問査定の結果をもとに「媒介契約」を結びます。

媒介契約には、専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約の3種類があります。

専属専任媒介契約、専任媒介契約は不動産の売却を1社のみに依頼する契約です。
不動産会社にとって、仲介から売買契約に至るまでの販売活動にかける経費が無駄にならないので、積極的な販売活動が期待できます。

一般媒介契約は、複数の不動産業者に物件の売却を依頼する契約で、買主の間口が広くなる点が特徴です。

それぞれの契約には一長一短があります。

売却する不動産が駅近や都心にあるなど条件がよい場合は一般媒介契約、それ以外の場合は信頼できる業者との専任媒介契約を選びましょう。

契約期間は最大3ヶ月なので選んだ業者の活動に不満がある場合は改めて他の業者を選ぶことができます。

編集部オススメの記事

媒介契約は売却スピードや売却価格などに影響する可能性があるため、売主なら知っておくべきことです。不動産会社に仲介を依頼する前に、ぜひ『不動産を売却する際の媒介契約は3種類!それぞれの特徴を徹底解説!』の記事をチェックしてください。

⑧物件の売り出しがスタートする

不動産業者と媒介契約を結んだら業者による販売活動がスタートします。

不動産業者と相談して売出価格を決めた後は、基本的には販売は不動産業者に一任することになります。

一括査定サイトを選ぶポイント

インターネット上には、数多くの不動産一括査定サイトがあります。

ここからは一括査定サイトを選ぶポイントについて確認していきましょう。

本気で売却する予定なら匿名サイトは時間の無駄

査定サイトの中には、自分の個人情報を入力せずに物件の所在地等の情報のみで査定価格を出すサイトもあります。これを匿名サイトと呼びます。
 
個人情報を明らかにしないメリットはありますが、不動産の売却を決めている場合、最終的には訪問査定を依頼することになります。

また不動産業者の立場としては、売却する意思が定かでない案件に対して熱意を持って取り組む可能性は低いと言えるでしょう。

以上の理由から、匿名による一括査定サイトの利用はおすすめできません。

顧客満足度・利用者数などの数字は参考程度にする

顧客満足度や利用者数を大々的にアピールしている一括査定サイトがあります。

しかし、サイトの使い勝手や利用者数と、不動産の売却のために有益な査定価格を得られるかどうかは、直接的な関係はありません。

顧客満足度・利用者数などの数字は参考程度に留めておきましょう。

フリーダイヤルのあるサイトがおすすめ

必須ではありませんが、フリーダイヤルを利用できる一括査定サイトがおすすめです。

フリーダイヤルが利用できるサイトの場合、対応している地域などサイトに関する質問のほか、不動産売却に関する疑問や不明点などを、気軽にサイト運営会社に問い合わせできるためです。

編集部からひとこと

編集部で探してみましたが、フリーダイヤルがあるサイトはごくわずかです。ただ、しっかりした企業であれば利用者の目の届くところに「お問い合わせ窓口」を設置しています。お問い合わせフォームがあるかどうかというポイントで判断するのも良いでしょう。

一括査定サイトを利用する際の3つの注意点

一括査定サイトを利用する際に、注意しておきたい3つのポイントについて確認していきましょう。

最初に査定してきた一社をすぐに選ばないこと

意外に思われるかもしれませんが、「不動産を売却する前に査定依頼した業者は1社だけ」という売主さんは少なくありません。

しかし、一括査定サイトを利用する場合、最初に査定を出してきた業者が信頼できそうでも、複数の業者に査定を依頼した上で最終的な判断をするべきです。

なぜなら査定価格は、最終的な売り出し価格を決定するための大きな参考材料となるからです。

最低でも3社には、訪問査定を依頼しましょう。

不動産業者一覧の表示順で選ばないこと

一括査定サイトで必要な情報を入力すると、対応可能な不動産業者の一覧が表示されます。サイトによっては、ランキング形式で表示させていることもあります。

しかし、一括査定サイトで上位表示された不動産業者が、優れた業者であるわけではありません。

表示順位に惑わされずに、業者の対応など本質的な面で選定しましょう。

査定価格のみで業者を選ばないこと

1番高い査定額を出してきた1社に依頼することはやめましょう。

なぜなら、業者によっては依頼を獲得するために高めの査定価格を出してくる可能性があります。机上査定で高めの査定価格を出して、訪問査定で大きく下がるパターンもありえます。

そもそも査定価格は、あくまでも不動産業者がつけた価格に過ぎません。つまり、高い査定価格は、高く不動産を売却できる保証にはなりません。

不動産業者を選ぶ際は、査定価格だけに注目するのではなく、

など、対応や信頼性を重視しましょう。

まとめ

最後に不動産を売却する際の一括査定についておさらいしましょう。

記事のおさらい

  • 不動産一括査定とは、複数の不動産業者から効率よく複数の査定を受けられる方法
  • 不動産一括査定サイトが無料なのは利用者でなく業者から利益を得ているから
  • 不動産売却には机上査定と訪問査定がある
  • 机上査定と訪問査定を両方受けることで不動産業者を絞り込む
  • 売却することが決まっている場合は匿名の一括査定サイトを利用しなくてよい
  • 一括査定サイトはフリーダイヤルのあるサイトが便利
  • 正確な査定価格を知るために3社以上に査定を依頼する
  • 一括査定の目的は、査定価格だけでなく不動産業者の質と誠実さを見極めること

すでに信頼関係が築けている不動産業者がいる場合を除き、不動産を売却するときは必ず不動産査定を受ける必要があります。査定価格の信頼性確保のためです。

不動産一括サイトは、そういった「複数業者への依頼」を効率よく行うことができるツールです。

ただし、正しい知識をもとに一括査定サイトを活用しないと、不動産売却に悪影響が出る可能性があります。

今回の記事で紹介した注意点やポイントを活かして、不動産の売却に一括査定サイトをご活用いただければ幸いです。

執筆者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

中村裕介

保有資格:宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。